人間関係の苦痛、興味のない仕事、残業多い、ストレスで気力も思考力も低下、そんな状況から抜け出した方法⑤
2022/08/22
こんにちは!奏(kana)です。
atelier Lichit Blumeへお越し下さいまして、ありがとうございます。
今回でシリーズ最終回を迎えます。
最終回のテーマは、『家計の見直し』です。
家計の見直しは、生活に直結する点で重要なテーマですので、
興味のある方も多いのではないでしょうか。
最近は、多くの方がお金や節約・貯金についての情報を出しているので、
実践的な方法論は目新しいものがないかもしれません。
家計の見直しは、『物を捨てる時』と同じで自分にとって
『要るもの』『要らないもの』を整理し、
『要るもの』を提供しているどのサービスを受けるかを
整頓する事だと考えています。
【5Sで家計の見直しを考える】
前回のブログで紹介した5Sの考え方を応用して、家計の見直しを考えてみましょう。
もし、5Sが何かわからない方は前回のブログをご参考下さい。
- 整理・・・自己資金を投下する必要があるか。自分にとって価値はあるか。
- 整頓・・・どのサービス・製品を選ぶか。その提供者に共感できるか。
- 清掃・・・不要となった製品の破棄やサービスの停止。
他のサービスへの乗り換えの実施。代替品の購入。 - 清潔・・・3の実施結果を検証し、費用が掛かりすぎているようであれば
見直しを行い、修正していく。 - 躾・・・新しいサービスや他者の体験談など情報から、取り入れられるものはないか。
知識を広げ、比較検討をしながら選択肢を広げ、
新たな5Sへアップデートしていく。
5Sの考え方を家計の見直しに活用するとすれば、こんな感じになると思います。
少し、PDCAサイクルにも似ていますね。
1の整理の段階で、自分の価値観や心地よいライフスタイルのイメージ等、
自分の個性に合わせて判断することが必要になってきます。
ここで大切なのは、『みんながそうだから』『これを使うのが当たり前だから』等、
自分の価値観や生活スタイルを無視して、
一般的に広まっている『当たり前』や『理想』を判断基準にしないことです。
こういった判断をするためには、情報を集めることは非常に重要になってきます。
自分と価値観の似ている人が発信している情報であったり、
専門的に偏りなくメリットデメリットや製品特性を開設している情報等、
情報源の確保という市場調査も多角的に物事を見る視点を養うことにつながります。
【自分の生活のコンセプトは何か】
ビジネスを構築する際に、コンセプトは非常に重要ですが、
この考え方を自分の生活にも活用してみましょう。
例えば、自分が心地よいと感じる空間はどんなものか、
そのイメージに近い飲食店や雑貨店などを思い浮かべてみましょう。
非日常的な空間なのか、日常的で柔らかい色の空間なのか、
個性的な色合いやデザインなのか、植物に囲まれている空間なのか、
天井の高さは?機能性重視か、経済性を重視するのか。
高級料理店のような、普段から身ぎれいにしているのが似合う空間か。
大衆食堂のような安価で、ラフにくつろげる空間か。
和風か洋風か、アジアや北欧、都会的か自然を連想させる空間か。
ラグジュアリーかカジュアルか。
女性的か、男性的か。
このコンセプトによっても、どこに予算をかけるかが違っています。
この時、実現可能性を考えます。
現実的に実現不可能なものは、将来的に目指すのは良いですが、
今現在実現させることを考えれば、現実的な視点も必要です。
そこで有効な考え方が、
簿記の『損益分岐点』と経済学の『予算制約線』『最適消費点』です。
今回は、損益分岐点の考え方を取り上げます。
【損益分岐点の視点で見た家計の予算の考え方】
損益分岐点と言えば、節約系や貯金系の情報を集めている方なら
聞いたことがある言葉かもしれません。
簡単に説明すると、損益分岐点の特徴は、
費用を『固定費』と『変動費』に分けます。
固定費とは、毎月必ず一定額でかかるひようのことで、
家賃やサブスクなどがイメージしやすいでしょう。
変動費とは、毎月変動的にかかってくる費用で、
食費や交際費、被服費、雑費などです。
飲食店でイメージするなら、
固定費は、店舗の家賃や共益費等店舗を開けていなくても必ずかかる費用です。
変動費は、食材などの料理を提供する毎にかかる費用です。
ここで迷うのが、水道光熱費などの『基本料+超過利用料』というような料金形態は、
固定費と変動費どちらの性質もあり、どちらに分類するのか?でしょう。
結論から言えば、どちらでも良いです。
ご自身が管理しやすい方を選ぶのが良いと思います。
シュミレーションするだけなら、概算計上で過去の推移から算出し
固定費として計上してしまっても良いと思います。
もし、店舗コンセプトが高級料理店でラグジュアリーな空間なら、
立地や外観・内装にもこだわることになるので、
家賃(固定費)に多くの費用をかける必要が出てきます。
また、変動費に関しても食材にこだわる為、
顧客一人当たりにかかる材料費も高くなります。
更に、接客による付加価値をつけて空間を演出するなら、
人件費もかかりますので、顧客一人にかかる費用は高くなります。
<費用のイメージ>
固定費+変動費(客単価)×客数=総費用
※総費用=損益分岐点の為、損益分岐点は売上高-総費用=0と言えます。
<収益のイメージ>
売上高-売上原価(固定費+変動費(客単価)×客数)=付加価値額
※簿記の考え方では売上高から売上原価(総費用)を引いたものを付加価値額と考えます。
損益分岐点以上の売上が発生したところから収益に転換するということです。
損益分岐点の計算は、固定費と変動費、売上高などの数字を使用し
経営に活かしていく考え方です。
損益分岐点の考え方を使えば、
どのくらいの売上を上げれば収益化できるかが分かります。
家計で考えるなら、収益を余剰(貯金や投資等に回せるお金)と考えます。
言い換えれば、収入に対して変動費と固定費を抑えられれば、
家計の余剰が生まれるということです。
【実際に行った家計の見直し後の行動】
- 通信費(スマホやインターネット環境)削減の為に他の事業者へ乗り換え
- 楽天ポイントの活用
- ふるさと納税の活用
- 電気・ガス業者の乗り換え
- 自炊中心にし、お弁当(玄米おにぎりとスープジャー)持参
- 炭酸水メーカーの購入により、ペットボトル削減
- 干し野菜作りでフードロス削減(干し椎茸の自作はおすすめです。出汁が取れます。)
- 梅干しと梅酒を自作する(添加物なしの物を買うと結構高いです。)
- 合わせ調味料は買わず都度自作する(添加物と費用、保管場所の削減)
- 服の購入サイトを1つに絞りクーポン利用
- 服は気に入ったものだけで、ワンピースかセットアップにし、コーディネイトに迷わない
- バック類は安価なもの複数よりも、お気に入りの1つに絞る
- 液体せっけんより固形石鹸の活用(手、体、食器等)
- バスタオルを廃止しフェイスタオルを使用する(同時に収納場所も削減)
- 不要なサブスクは退会
ざっと思いつくのはこんなところです。
家計の見直しで、一番破壊力があるのは家賃を下げることですが、
今の家は防音室もあり非常に気に入っているので検討の対象にはしませんでした。
こういった家計の見直しも、それを考える氣力や
それを実行する体力などの余裕がないと中々難しいところがあります。
残業まみれのころは、考える余力がない為よくわからない出費をしていて、
その影響でお金がないような感覚に陥り、
残業代がなくなることに不安を覚えることもありました。
そうなると、現状維持で残業まみれの今の生活を続けてしまう方向に考えが向いてしまいます。
【『労働曲線』が生活を変えた】
私は、経営の勉強するようになってから、経済学の『労働曲線』に出会い、
自分の生活を見直すきっかけになりました。
労働曲線で余暇時間と労働時間に対する賃金の関係をグラフで見ながら、
『余暇時間(自分の為の時間)が欲しい』と思うようになりました。
労働曲線上で、余暇時間を増やすには2つの方法がありました。
①賃金率を上げて労働時間を減らす。
②賃金率を下げて労働時間を減らす。
当時の私にとって現実的なのは、②の選択でした。
自分自身に余裕と『変えていこうという気持ち』の優先順位を上げていけば、
改善の余地は沢山ありました。
それまで、どれだけ心身ともに疲労とストレスで思考停止に陥っていたのかと思うほど、
日々の生活を楽しむ時間も増え、支出もストレスも減っていきました。
日々の生活で、少しづつでいいので、
耐えるのではなく楽しむことを優先してみて下さい。
世の中にあふれる『良い』とされるものも、
必ずしもあなたに合うとは限りません。
結果が出なければ、別の方法を試せばよいのです。
真逆の事をしてみるのも選択肢に入れてみて下さい。
今まで『それは良くない』と思っていたことが、
勝手な固定観念で実はすごく自分に合うこともあります。
そういう意味でも、いろいろ試して結果を楽しんでみて下さい。
自分はどう感じたのか。
違和感はないか。
心地よいか。
その、感じた事から方向性が見えてきます。
答えは、自分の外側ではなく内側にあるのですから、
自分の感情を俯瞰しながら目安にするのも良い方法です。
このブログが、あなたにとって何かのきっかけになれば幸いです。
最後までお読み下さりありがとうございます。
水埜奏